ベトナムには公衆浴場の文化がありません。家の風呂もシャワーが中心です。だから日本の銭湯や温泉は、作法以前に裸で他人と同じ湯に入るという前提そのものが初体験になります。
社員旅行で温泉に行く前に、ここを言葉にしておくと気まずさが減ります。
入る前に体を洗う
最も大事で、最も説明されていないのがこれです。湯船は体を洗う場所ではなく、洗い終えた体を温める場所です。
洗い場に座って、頭と体を洗い、泡を完全に流してから湯船に入ります。「かけ湯だけでいい」と言う人もいますが、初めてなら全身を洗ってから入るほうが確実です。
タオルは湯に入れない
小さいタオルを持って入りますが、湯には浸けません。頭の上に載せるか、湯船の縁に置きます。
大きいバスタオルは脱衣所に置いたままにします。浴室に持ち込みません。
水着は着ない
温泉も銭湯も裸で入ります。水着の着用はほとんどの施設で認められていません。ここは事前に伝えておかないと、水着を荷物に入れてくる人がいます。
髪が長ければ結ぶ
髪が湯に入らないよう、上でまとめます。ゴムを持っていない人のために、一本用意しておくと親切です。
入れ墨は事前に確認する
タトゥーがあると入浴を断られる施設が多くあります。小さいものならシールで覆えば可とする施設、タトゥー可を明示している施設もありますが、例外的です。
若いベトナム人社員にタトゥーがある場合、当日に入口で断られるのは双方にとって気まずい。行き先が決まった時点で施設の方針を確認しておくべきです。
栓を抜かない
湯船の湯は次の人も使います。出るときに栓を抜いたり、湯を流したりはしません。
伝え方
これらは日本人にとって「言うまでもないこと」です。だからこそ誰も言いません。言わなければ伝わらない、という前提に立って、行く前に一度まとめて渡しておくのが結局いちばん親切です。